大会レポート

2024年10月31日
大会レポート

2024年に開催された第1回奥富士ロングライドの大会レポートです! 100名以上のサイクリストに富士北麓の林道にお集まりいただきました。その様子をお届けします。

okufuji-2024 news

合計84名の参加者と24名のサポートライダー、総勢108名のサイクリストが全国育樹祭記念広場に集結。地域特産品が提供される3つのエイドを巡りながら、富士北麓地域の林道を中心に構成された「ショートコース」24km、「ロングコース」54km、そして「ハードコース」60kmを走破しました。その様子をご報告します。

受付

参加者が続々と現地入りする6:00頃、全国育樹祭記念広場は濃い朝霧に包まれ、富士山はもちろん紅葉した周囲の木々も見えないほどの視界でした。しかし、頭上にはうっすらと青空が覗いており、雲上から雲海が見えるのではないかと期待が高まります。

受付の様子

参加者は受付でゼッケンセットを受け取り、待機スペースで各グループと合流。サポートライダーによる出発前のブリーフィングを聞いた後、出発時間になると次々とコースへとスタートしていきます。

スタート前の様子

スタート ~ 鳴沢エイド(10.2km地点)

広場を出発し、細長い駐車場を抜けると、林道船津線のT字交差点に差し掛かり、早速交通規制区間に入ります。さらに進むと、メインルートの林道富士線に合流し、まもなく最初の絶景ポイントに到着しますが、残念ながら霧が濃く、富士山の姿は見えません。とはいえ、中盤で再び通過する場所なので、まだチャンスはあります。

林道を進む様子

霧の中の林道

距離と共に少しずつ標高を上げていきます。5km地点でショートコースが分岐し、ここから右折して林道大田和線を下りますが、ロングコースとハードコースはさらに登り続け、後半でこの林道大田和線を逆方向から登ってきます。

やがて霧が薄まり、富士山が顔を見せました!富士山を背景に写真を撮る参加者の皆さんで賑わいを見せます。

富士山が見えてきた

富士山を背景に

登りの終盤は勾配がきつくなり、最初のエイド「鳴沢エイド」に到着です。

鳴沢エイド(10.2km地点)

鳴沢エイドは、本イベントの目玉である絶景スポットに設置されています。ここから雄大な富士山をくっきりと眺められるほか、朝霧高原や本栖湖、南アルプス、さらに八ヶ岳まで山梨県西部を一望することができます。

鳴沢エイドからの絶景

参加者と富士山

鳴沢エイドでは、青木ヶ原樹海で育てられたなめこを具にした「なめこ汁」が提供される予定でしたが、温暖化の影響で収穫が遅れたため、鳴沢名産のブルーベリーを中心としたエイド食に変更されました。人気のブルーベリーパイと冷凍ブルーベリー、体が温まるブルーベリー茶が用意され、参加者は絶景を楽しみつつひと休みしました。

参加者は一休みをして、絶景を満喫してから、最高地点を目指して再出発です。

エイドでの休憩

再出発の様子

鳴沢エイド(10.2km地点) ~ 吉田エイド(43km地点)

約1.5km進んだところで、本日の最高地点(標高1860m)に到達。気温は比較的温かいものの、ここからは約12kmにわたる長い下りが続くため、参加者は防寒を重ねて下りに備えます。

最高地点付近

下り区間では紅葉した木々の隙間から南アルプス山脈が顔を見せ、絶景を楽しむことができました。注意が必要な箇所にはゴムマットや看板で補強しつつも、路面が荒れているためサポートライダーの先導で慎重に進みます。

下りの様子

紅葉の林道

サポートライダーの先導

下りきった先は、河口湖の湖畔ではありますが、湖面は木々の向こうに隠れ、美しい桜並木の中を進んでいきます。もちろん、今は秋なので桜は咲いていませんが、春には美しい桜のトンネルが楽しめる道です。

吉田エイド(43km地点)

吉田エイドは、富士山の登山者が身を清めたとされる「禊所」(みそぎしょ)の近くに設置されています。ここは江戸時代から続く富士山信仰の聖地で、現在も多くの登山者が参拝する場所です。

吉田エイドの様子

禊所付近

吉田エイドでは、地域の名物である「吉田のうどん」を提供。硬めの麺と甘辛い味付けが特徴的で、登山者の昔からの力の源となっています。参加者は体を温めながら、この地域の歴史に触れることができました。

吉田エイド(43km地点) ~ 馬返しエイド(47km地点)

吉田エイドから馬返しエイドへは短い距離ですが、富士山の五合目へと続く富士スバルラインを横目に進んでいきます。この区間では、多くの観光客が車で五合目を目指す中、自転車で静かに進む参加者の姿が印象的でした。

富士スバルライン付近

馬返しエイド(47km地点)

馬返しエイドは、その名の通り、昔は馬がこれより先に進めなかった場所に設置されています。江戸時代の富士山登山者は、ここから徒歩で頂上を目指しました。

馬返しエイドの様子

休憩中の参加者

馬返しエイドでは、温かいコーヒーと地域の焼き菓子が提供されました。参加者は富士山の歴史を感じながら、最後の区間への準備を整えます。

馬返しエイド(47km地点) ~ ゴール

最後の区間は、再び林道を通ってスタート地点の全国育樹祭記念広場へと戻る道のりです。午前中に通った道を逆から辿り、朝とは違った景色を楽しみながら進みます。

最後の区間

ゴールに向かう参加者

参加者は無事にゴールし、完走証を受け取ります。朝の濃い霧から始まった一日でしたが、富士山の美しい姿を見ることができ、地域の特産品を味わいながら、富士北麓の隠れた魅力を発見する素晴らしい一日となりました。

ゴールの様子

完走を喜ぶ参加者